dr-machida.com
足と靴の医学 / 整形外科医師 : 町田英一




2018年2月14日更新

オス・インテル・メタタルセウム / Os intermetatarseum
に関する質問集

(中足骨間骨・オス・インテル・メタタルセウム・オス・インターメタターシューム)
os_inter_3D_CT_rt_003.jpg

Os intermetatarseum とは?
os_intermetatarseum_xp

 外反母趾のX線写真を撮ると時々見つかります。よほど大きくて皮膚の下に出ていない限り、本人も気づかない、骨の異常です。

 Os intermetatarseum オス・インターメタターシューム、中足骨間骨 とは、第1、2中足骨基部の間に見られる過剰な骨です。ラテン語で、os は骨、inter は間、metatarsus は中足骨を意味します。
 Os intermetatarseumは1877年にGruberが初めて記載しました。Pfitzer は530人の剖検から12.5%にOs intermetatarseum が見られたと記載しています。外脛骨など、他の過剰骨と比べて有名では無いのでX線を撮影しても見逃される事があります。外反母趾のX線写真を良く見ると頻繁に見かけますから、決して稀な異常ではありません。痛みが出る事は稀です。


Os intermetatarseum の症状は?
os_inter_photo_004.jpg

 Os intermetatarseum の大きさは小さい事が多く、痛みは有りません。

os_inter_1_photo_lat.jpg

 大きい場合には足背に触れ、靴により痛みがあります。

os_inter_1_photo_obl.jpg

 さらに大きくなると靴を履かなくても皮膚が赤くなり、強い痛みがあります。


Os intermetatarseum の原因は?
os_inter_ct_50f_web.jpg

 原因は不明です。右左の両足の例が多いので外傷よりも先天的な要素が強いと思われます。家族例が多いので遺伝が考えられます。


Os intermetatarseum と外反母趾の関係は?
os_intermetatarseum_hv_photo.jpg

外反母趾のために来院して、Os intermetatarseum が見つかる事が多いので外反母趾との関係は明らかにあります。 この例では左足が外反母趾です。

os_inter_xp_hv_007.jpg 上の例のX線写真では左足の Os intermetatarseum はやや大きく、右足は小さく、 左足だけが外反母趾です。 os_inter_xp_small_008.jpg

 左足の Os intermetatarseum の拡大写真です。Os intermetatarseum は外反母趾と関係がありそうです。

Os intermetatarseum の靴、装具による治療は?

 靴に骨の出っ張りがぶつかる事がありますから、靴のベロを加工します。外反母趾の靴調整と同時に行う事が多いです。


Os intermetatarseum の手術は?
os_inter_op.jpg

 骨の隆起、出っ張りが大きい場合には手術で取ります。外反母趾の手術と同時に行う事もあります。私は数例に行っており、手術後、最長10年間以上、今のところ再発はありません。

手術には骨を細かく削る器具が必要であり、さらに、足背には浅い神経が通っているので難しい手術です。足の外科を専門とする医師をお勧めします。


Os intermetatarseum の文献は?

Gruber W. Uber die beiden Arten des uberzahligen Zwischenknochelcheens am Rucken des Metatarsum und uber den durch Ankylose eines dieser Knochelchen entstandenen und eine Knochelchen entstandenen und eine Exostone am Os cuneiform I und os metatarsale II vortauchenden Fortsatz. Arch Pathol Anat Physiol Klin Med. 1877;71:440–452.
注) 原著見てません。

Robert S. Henderson.Os intermetatarseum and possible relationship to hallux values.J Bone Joint Surg Br February 1963 vol. 45-B no. 1 117-12
注) Os intermetatarseum が外反母趾と関係していると思われる。

Pfitzer W. Beitrage zur Kenntniss des Menschlichen Extremitatenskelets. IV Die Variationen in Aufbau des FussKelets. Morphologische Arbeiten 1st edn Verlag Germany, 1986; pp 245–515.

井上 敦夫, 野口 昌彦, 日下 義章, 久保 俊,Os intermetatarseumを伴った両外反母趾の1例, 臨床整形外科,38巻 5号,pp. 667-670,2003
注) 1例の切除を行い良好な結果であった。



ホームに戻る